相撲界は相次ぐ問題で揺れに揺れているが、今度のﾒｰﾙから発覚した八百長問題がこれにﾄﾄﾞﾒをさした形となった。
本来、相撲を『ｼｮｰ』と見るのか、『儀式』と見るのか、はたまた『ｽﾎﾟｰﾂ』としてみるのか。
ｽﾎﾟｰﾂであれば、今回の報道にあったような問題はまったくもって言語道断であるが、これがｼｮｰであったり、儀式であると見るならば、行為そのものは問題がないと思われもする。
例えば、優勝戦線にいる力士が千秋楽に向けて星をわけつつ優勝決定戦をする、という方向で八百長っぽいことを行うのは『演出』の一環で…と見れないこともない。
ただ、問題は『金』と『保身』がかかっている、ということと、暴力団の影がﾁﾗつくこと。さらに賭博とｾｯﾄになっていることで、これは八百長うんぬんという結果よりも、その『過程』に問題があるわけだ。
おそらくは相撲取りのほとんどが、こういった行為があることは知っていたが、かかわらないにしても『見てみぬふり』をしていたことは間違いないし、誰もが、『ああ、ｱｲﾂらﾊﾞﾚよったか』と思っていることも間違いないわけで。
さまざまな差別や暴力、社会的抑圧などの問題でも温床となるのは『みてみぬふり』であることは間違いない。
問題は『みてみぬふり』をしないｼｽﾃﾑを作ることで解決すると思われるが、その見てみぬふりをしない姿勢をどう変革していくかが重要。
単純に場所に携帯を持ち込ませないだけでも変わるのかも知れないが、そういった対処療法をしつつ、根本的な「義」の意識を植え付けていかねばならない。
前途多難だが、相撲ﾌｧﾝのためにもここは踏ん張ってほしいところだ。
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